ロコモティブシンドローム
ロコモティブシンドロームとは
ロコモティブシンドロームは、骨や関節、筋肉、神経などの運動器に関連する異常や障害を指します。通常、高齢者に多く見られ、加齢に伴う筋力の低下や関節の機能障害が主な原因です。具体的には、歩行や日常生活動作の障害が現れることがあります。
当院では、ロコモティブシンドロームによる日常動作の低下を改善するために、リハビリテーションを重視しています。これにより、地域の皆様の四肢や体幹の変性疾患による痛みを和らげ、生活の質の向上を目指します。
サルコペニアについて
サルコペニアは、加齢に伴う筋肉量と筋力の減少を指す医学的な用語です。特に高齢者に多く見られ、筋肉が減少することで日常生活に必要な身体機能が低下し、転倒や骨折のリスクが増大します。サルコペニアは、単なる筋肉の減少だけでなく、身体全体の健康状態に重大な影響を及ぼします。
この病気は、筋肉のタンパク質合成能力が低下し、筋肉の分解が進むことが原因です。運動不足、栄養不良、慢性疾患、炎症などがリスク要因となります。例えば、適切な運動をしないと筋肉が使われず、筋力がどんどん落ちてしまいます。また、十分な栄養が摂取できないと、筋肉を維持するためのタンパク質が不足します。
サルコペニアの診断は、筋肉量の測定や筋力テスト、身体機能の評価などによって行われます。治療や予防には、定期的な筋力トレーニングやバランスの良い食事が重要です。特に、タンパク質を十分に摂取することが推奨されます。運動としては、筋力トレーニングだけでなく、有酸素運動も有効です。
適切な管理と予防策を講じることで、サルコペニアの進行を遅らせ、生活の質を向上させることが可能です。早期の介入と持続的なケアが、健康な高齢生活を維持する鍵となります。
当院では、ロコモーショントレーニングを通じてロコモの予防に取り組んでいます。具体的な運動プログラムは個々の患者様に合わせて異なりますが、スクワットや片脚立ち、ダンベル運動、ヒールレイズなどが効果的です。
ロコモ度チェック
ご自身がロコモティブシンドロームかどうか心配な方は、以下の「ロコチェック7項目」を参考にしてください。このうち一つでも該当する場合は、ロコモもしくはその予備群の可能性があります。
ロコチェック7項目
- 片脚立ちで靴下がはけない
- 家の中でつまずいたりすべったりする
- 階段を上るのに手すりが必要である
- 家の中のやや重い仕事(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)が困難
- 2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難
- 15分くらい続けて歩くことができない
- 横断歩道を青信号で渡りきれない
ロコモーショントレーニングについて
ロコモティブシンドローム予防のためには、片脚立ちとスクワットの2つのトレーニングが推奨されています。これらのトレーニングを安全に無理なく行うことで、足腰の健康を維持できます。
詳しいトレーニング方法は、ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイトをご覧ください。