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リハビリテーション科

当院には透析患者が多く、腎機能障害のある患者に対して理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が連携し身体の障害に対する機能回復の練習と体の健全な部分の能力の維持・向上を図っています。質の高いより良い生活を送るために様々な業務を行っています。

また、リハビリカンファレンスを定期的に実施しており医師、看護師、管理栄養士、リハビリスタッフ、臨床工学技士、看護助手など多職種の専門家が集まり入院中の患者さんの状態や治療方針を確認し合っています。これにより患者さん一人ひとりに対して包括的かつ個別化された医療を提供することを目指しています。
カンファレンスでは各専門職が担当する患者さんの現状を詳細に報告します。治療方針や病状に加えて運動能力やリハビリの進み具合、栄養状態、摂食状況、心理的な側面、社会的な背景など多角的な視点から情報が共有されます。これにより患者さんの総合的な健康状態を把握し最適な治療とケアを提供するための意思統一が図られます。
例えば医師は病状の進展や治療の効果を報告し、看護師は日常的なケアの中で観察した患者さんの変化を共有します。管理栄養士は患者さんの栄養状態や食事の摂取状況について報告し、リハビリスタッフはリハビリの進捗や運動機能の改善状況を説明します。臨床工学技士は医療機器の使用状況やその効果について、看護助手も日常のケアを通じて得た情報を提供し患者さんの全体像を把握するための貴重な意見を出します。
このようにして各専門家が持つ知識と経験を統合し患者さんにとって最も適切な治療方針を策定します。全人的な医療を実現するためにチーム全体で協力しながら患者さんの健康回復と生活の質の向上を目指しています。
またカンファレンスを通じて新たな問題が発見された場合はその場で迅速に対応策を検討し実行に移すことができます。これにより患者さんに対するケアの質を常に高いレベルで維持することが可能となります。スタッフ間の連携を強化し情報共有を徹底することで患者さん一人ひとりに対して最善の医療を提供し続けてまいります。

理学療法

理学療法では「起き上がる」「立ち上がる」「歩く」「階段を上る」など、主に移動や姿勢に関わるリハビリテーションを重点的に行っています。これにより患者さんが日常生活をより自立して過ごせるようサポートします。具体的にはベッドからの起き上がりや椅子からの立ち上がり、屋内外での歩行訓練、階段昇降の練習などを通じて筋力やバランス感覚の向上を目指します。

さらに個々の患者さんのニーズに応じて物理療法(温熱療法、電気療法、超音波療法など)を取り入れることもあります。これにより痛みの軽減や血行の促進、筋肉のリラックスなどの効果が期待できます。また下肢の装具や杖、車椅子などの補助器具の選択・調整も行い患者さんの生活の質を向上させるための支援を行います。

理学療法士は患者さんご本人だけでなくご家族への介助・介護指導も重要な役割の一つとしています。家庭での適切な介助方法を指導しご家族が安心して介護できるようサポートします。さらに退院後の生活を見据えた外出訓練や他の医療・福祉専門職と連携して家屋調査に同行し、住宅改修の相談も受けています。これにより退院後の生活環境が患者さんにとって安全で快適なものとなるよう、包括的な支援を提供しています。

理学療法士は、患者さんの身体機能の改善とともに、生活の質の向上を目指して、さまざまなアプローチを組み合わせてリハビリテーションを行っています。これにより、患者さんができる限り自立した生活を送れるよう支援しています。

作業療法

作業療法における「作業」とは、人が行うあらゆる活動を指します。これはトイレなどのセルフケアから仕事、余暇活動、地域活動に至るまで非常に多岐にわたります。作業療法士は患者さんの入院前の暮らしぶりを詳しくお聞きしながら退院後の生活に必要な作業を特定し、それらを患者さん自身の力で行えるように丁寧なリハビリを行います。

例えば脳梗塞や骨折によって動かしにくくなった手足を少しでも楽に動かせるようにするための機能訓練があります。一例として自分で箸やスプーンを使って食事をするための食事動作訓練、一人でトイレを利用できるようになるためのトイレ動作訓練、上衣やズボンの着脱を容易にするための更衣動作訓練、歯磨きや洗顔ができるようになるための整容動作訓練、そして浴槽に安全につかれるようになるための入浴動作訓練などがあります。

作業療法士は患者さんが持っている力を十分に発揮できるようにするために医師、看護師、理学療法士、など他職種と一丸となって協力します。この多職種連携により患者さんの一日でも早い回復と家庭復帰を目指し包括的な支援を提供します。

また作業療法は身体機能の回復だけでなく心理的なサポートも重視します。患者さんが自信を取り戻し社会とのつながりを感じながら前向きにリハビリに取り組めるよう心のケアも大切にしています。これにより患者さんが再び自立した生活を送れるよう作業を通じて全面的に支援します。

言語療法・摂食嚥下療法

言語療法

当院では言語療法を専門的に行っております。日常生活の中で欠かせないコミュニケーション能力は生活の質を大きく左右する重要な要素です。しかし脳血管疾患などによって発生する失語症や構音障害といった言語機能の障害は患者様の日常のコミュニケーションを非常に困難にします。これらの障害を抱える患者さんに対して当院では継続的にリハビリを実施しています。

失語症は言語の理解や表現に困難をもたらし構音障害は発声や発音に問題を生じさせます。患者さんが中々自分の思いを伝えられないもどかしさやストレスを感じることは少なくありません。そのため当院の言語療法士は患者様一人一人の状況を深く理解し親身に寄り添いながらリハビリを進めています。具体的には言語の復唱や単語の練習、会話の模倣、文字や絵カードを用いたコミュニケーション訓練など個々のニーズに応じた多様なアプローチを行っています。患者様の意思を丁寧に汲み取り少しでも思いを伝える手助けができるよう日々努力を重ねています。

さらに言語は口の動きと密接に関係しており口腔機能に障害がある場合食べることも難しくなることがあります。摂食嚥下障害により食事が困難な患者様に対しても当院では積極的にリハビリを行っています。摂食嚥下障害のリハビリは嚥下機能を改善するための口腔体操や嚥下の練習、食事形態の工夫など多岐にわたります。これにより患者様が再び口で食べる喜びを感じて頂けるよう全力でサポートしています。

当院の言語療法士は患者さんの言語機能の回復だけでなく心理的なサポートも重要視しています。コミュニケーション能力の低下は社会的な孤立感や自尊心の低下を引き起こすことがあります。そのため患者様が自信を取り戻し社会とのつながりを感じながらリハビリに取り組めるよう心のケアも大切にしています。これにより患者様が再び充実した日常生活を送れるよう包括的な支援を提供しています。

言語療法を通じて患者様が少しでも自分の思いを伝え食事を楽しむことができるように当院では引き続き質の高いリハビリテーションを提供してまいります。

腎臓リハビリテーション

「腎臓リハビリテーション」は、慢性腎不全患者さまに対する包括的な療法。運動療法、教育・一例では、リハビリテーション室や、日常の運動だけにとどまらない透析室と連携した透析療法中の運動療法(intradialytic exercise)を実施。これには透析効率・下肢血流量の改善や、透析療法中の血圧の低下を防ぐなど様々な問題を改善できるという報告があり、当院でも積極的に取り組んでいます。

物理療法

物理療法、通称電気治療は、様々な物理的手段を用いて症状を改善する治療法です。この療法は、痛みの緩和、循環の改善、むくみの軽減、体の動きやすさを向上させることを目指しています。当院では、温熱、光線、電気、マッサージなど多様なアプローチを駆使して治療を行っています。

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